髄膜炎

定期予防接種によって防ぐことができる代表的な子供の病気

髄膜炎は、国が推奨している予防接種である定期接種の「Hib」によって防ぐことができる病気です。
髄膜炎には「細菌性髄膜炎」と「無菌性髄膜炎」の二種類があり、いずれも予防と早期発見が重要です。

予防接種によって予防をすることができるのは「細菌性髄膜炎」という病原菌が体内に入ることによって発症する場合で、子供の体に起こると重症化してしまうことがよくあります。

初期症状としては、全体的に元気がなくなり、哺乳をする量が減る、嘔吐、泣き声に力がないといったような異常が見られるようになります。

細菌性髄膜炎が恐れられているのは、感染をすることにより細菌が脳や脊髄といった体の重要な場所に悪影響を及ぼすようになるからです。

「髄膜」とは脳と脊髄を包み込む膜の部分なので、この奥にまで細菌が入り込んでくると体の重要な機能が損なわれ重い後遺症につながる危険性があります。

髄膜炎の原因となる肺炎球菌は自然界では珍しいものではなく、普段から子供たちの喉や鼻の奥に存在しています。
そのため完全に菌を子供の体から遮断することは難しく、予防接種を受けて発症を抑えるということが最も有効な予防方法となります。

一方の無菌性髄膜炎は細菌性のものと比べ物にならないくらいに症状が軽く済みます。
とはいえ発熱・嘔吐・頭痛という非常につらい三大症状が出て、髄膜のある首の部分に強い痛みを感じるようになり、硬くなって体を曲げることができなくなります。

小児科で早めに診断を受けることを勧めますが、無菌性髄膜炎の場合には大抵自然に治癒します。
夏風邪の原因であるエンテロウイルスや、おたふく風邪の原因であるムンプスウイルスによって誘発されることもあります。

定期予防接種「Hib」について

細菌性髄膜炎の予防のためには定期接種の「Hib」を受けることが大切です。
「Hib(ヒブ)」は2~7ヶ月未満のうちに接種することが一般的で、4~8週間隔で3回接種をします。
さらにその1年後に追加で1回接種をし、合計で4回の接種で完了となります。

7ヶ月~1才未満から受けることもでき、その場合は4~8週間隔で2回接種をし、同じく約1年後に1回追加の計3回です。
1~5才未満で始めるときは1回のみの接種でOKです。
接種は皮下注射によって行われ、Hibを受けることにより他にも肺炎や敗血症、中耳炎の予防にも役立ちます。

細菌性髄膜炎などの重篤な病気に最もかかりやすいのは0~1才の乳児です。
早いうちに受けると回数が多く大変ですが、全体の発症数のうち約70%が0~1才の赤ちゃんに起こっているということを考えると、やはりできるだけ早い段階で接種をすることが望ましいと言えます。