アセトン血性嘔吐症

突然何度も吐いてしまう自家中毒症状

「アセトン血性嘔吐症」とは、子供が突然吐いてしまうことが繰り返される病気です。
通称としてよく使用されている名称として「自家中毒」があり、他にも「周期性嘔吐症」といったふうに呼ばれることもあります。

子供というのは何かとよく吐くものなので通常の嘔吐のほとんどはそれほど気にする必要もないのですが、あまりにも何度も吐き続けたり、何時間も嘔吐が収まらないというときには注意が必要です。

この「アセトン血性嘔吐症」の特徴は吐いている時には苦しそうに長く嘔吐をし続ける一方で、ピタリと収まりすぐ元気になるということです。

通常嘔吐が起こるのは胃腸の具合が悪いときなのですが、「アセトン血性嘔吐症」においては体内で脂肪を分解したときに作られるケトン体が血中で増加することが原因です。

ケトン体が血中に増えてくると、中毒症状と同じ状態になってしまうため吐き気をもよおすようになるというもので、自分の体内で中毒症状に似た状態が起こることから「自家中毒症状」と言われます。

ただしこの自家中毒症状は子供の時には頻繁に起こるものの、そのまま特に治療を受けなくとも成長とともに自然に治っていくというのが通常です。

ケトン体の発生は体内代謝が未熟な幼児期までに多く起こるので、5~6才くらいがピークで10才くらいまでには症状が小さくなっていきます。

アセトン血性嘔吐症が起こったときの対策

アセトン血性嘔吐症は体内の代謝に何らかの異常が起こることで誘発されます。
何がきっかけでどのようにして始まるのかということについてはまだはっきりわかっておらず、仮に小児科を受診してもそれですぐに問題が解決するというわけでもありません。

有力な説としては、肉体や精神にストレスが加わったことにより発症しやすくなるというものがあります。
例としては、引っ越しや入園・入学など生活環境が大きく変わったことがきっかけとなります。

他にも入学試験や習い事などの発表など角にプレッシャーがかかる状態に置かれることで発症しやすくなる子供もいます。

嘔吐が起こったときにはまず子供の精神を落ち着かせるようにするとともに、嘔吐が収まるまでついていてあげるようにしましょう。

胃腸炎由来の嘔吐と異なり、アセトン血性嘔吐症の場合には嘔吐物に独特の甘酸っぱいニオイがします。
これはケトン体が含まれているために起こるもので、長く嘔吐が続くことで胆汁や血液が混ざった茶色の嘔吐物が出てくることもあります。

一番に気をつけたいのが脱水症状で、嘔吐が長く続くと唇や口の中がパサパサした感じになり、肌のハリが失われてきます。
どうせ何か飲ませても吐くのだし、とは思わずスプーンなどで少しずつでも水分を補給してあげましょう。