溶連菌感染症

3才~学童期までに多く発症する溶連菌感染症

「溶連菌感染症」は、「溶血連鎖球菌」という細菌が喉の中に入り込むことで発症する病気です。
発症が最も多いのは3才児~学童期までの子供で、罹患することで喉に炎症が起こり舌が真っ赤になる、目の周りが白くなるといった症状が起こります。

溶血連鎖球菌にもいくつかの分類があり、大きく「α溶血」と「β溶血」の二種類に分けられます。
このうち人に感染する例が多いのが「β溶血」で、さらに病原性を持つものとして「A群」「B群」「C群」「G群」という4つが挙げられます。

実際の臨床例においては約90%が「A型」に属する菌が原因となっており、そのため正式な病名は「A群β溶血性連鎖球菌」となります。

溶連菌感染症になることで喉に炎症が発生するため、扁桃炎や咽頭炎といった症状が発生します。
発熱を伴うものを「猩紅熱」と呼ぶ場合もありますがいずれも現在では非常に治療効果の高い抗生物質が開発されたこともあり、比較的簡単に治すことのできる病気です。

しかしながら免疫力の低い子供は溶連菌感染症になることで他の病状が併発されることもよくありますので、すぐ治るからと油断せず、しっかり完治するまで安静にしておくようにしましょう。

溶連菌感染症が引き起こす病気は扁桃炎や咽頭炎の他、中耳炎や副鼻腔炎といった鼻腔内で起こる炎症や、皮膚疾患である伝染性膿痂疹、丹毒など、さらには肺炎、菌血症、トキシックショック症候群などがあります。

4才以下の子供の場合には急性腎炎やリウマチ熱といった合併症が起こることがあるので気をつけたいところです。

完全に溶連菌がなくなるまで服薬はやめないこと

溶連菌感染症として診断を受けると、病院からペニシリン系の抗生物質が処方されます。
抗生物質を服用することで、つらい炎症症状はすぐにおさまり2~3日ほどですっかり痛みなどを感じることもなくなります。

しかしこの治りかけの時期で「もう良くなったからいい」と思って勝手に服用をやめてしまう人もよくいます。
溶連菌は症状が収まってもまだしばらく体内にとどまっていることもよくあるため、完全になくなるまできちんと抗生物質は飲み続けることが必要です。

特に溶連菌感染症によって発疹が出てしまった場合には、手足の指先に落屑という皮がボロボロととれる症状が起きたりします。

こうしたときには合併症が起こりやすいため、症状がなくなっても医師の指示に従いきちんと薬を飲み続けることが求められます。

だいたい一回の処方で5~10日分が出されるはずですので、全ての抗菌薬を指示通りになくなるまで服用してください。

もし治りきらないまま溶連菌が放置されてしまうと、リウマチや急性糸球体腎炎といった続発症がのちに起こってくる可能性があります。