マイコプラズマ感染症

3~8年の周期で大発生する呼吸器感染症

「マイコプラズマ感染症」は、毎年冬の時期になると注意が呼びかけられる感染症の一つです。
2016年は過去10年で最も感染者数が多いとされるほど重大な感染拡大が起こりましたが、もともとマイコプラズマは3~8年くらいの周期で大流行する病気として警戒されています。

かつては4年に1回大流行していたことから「オリンピック病」と言われてきたこともあったのですが、ここ近年の流行傾向としては4年という定期的な周期ではなく突発的に感染拡大が起こるため今ではそうした呼び方をする人はほとんどいません。

マイコプラズマ感染症で起こる最も大きな症状は肺炎です。
中でも免疫力の低い子供や高齢者に感染をすると肺炎症状が重篤化してしまうことが多いことから、感染が広がっている年には厳重な注意が呼びかけられます。

しかしマイコプラズマ感染症の原因となる「マイコプラズマ・ニューモニアエ」という病原菌は自然界においては珍しい存在ではなく、年間を通して身の回りに常に存在しています。

ポイントはウイルスではなく細菌であるという点で、さらに通常の細菌と異なり細胞壁を持たず3層の限界膜を持っているという非常に珍しい菌となっています。

そのため通常の風邪の治療に用いられる抗生物質が効かず、マクロライド系やテトラサイクリン系の抗生物質が治療時には投与されます。

なおこのマクロライド系の抗生物質は非常に飲んで不味いものであるため、子供に服用させるのが非常に難しいという特徴があります。

マイコプラズマ感染症が発生しやすい環境とは

マイコプラズマ感染症は、一旦発生をすると周囲の人に拡大をしていきやすいという特徴があります。
ですので流行している年はもちろんのこと、冬場の流行しやすい時期にはできるだけ感染が広がらないように協力していくことが大切になります。

マイコプラズマ感染症が広がりやすい環境としては、まず「家庭内に感染者がいる」「保育園や幼稚園に感染者がいる」といったことがあります。

感染したときにまず最初に起こる症状としては、しつこい咳と発熱があります。
子供が感染したときには発熱を伴いやすいのですが、大人の場合は頑固な咳のみで進行することもよくあります。
熱も一日中ずっと続くのではなく、一日のうちに上がったり下がったりします。

マイコプラズマ感染症は、感染してから発症するまでの潜伏期間が長いということも特徴で、実際の症状が出るまで約2~3週間程度がかかります。

長い人になると約1ヶ月間症状が出ないということもあるので、自分が感染しているか自覚症状のないまま周囲にうつしてしまうということもあるようです。

治療をするときには胸部レントゲンを撮影し、肺に薄い影がついていないかによって診断していきます。