腸重積

腸が重なり合って激痛が生じる病気

「腸重積」とは、体内の腸の一部が突然重なり合うことによって起こる病気のことです。
最も症例が多いのは小腸の末端部分にある回腸が大腸の始点である結腸に入り込んでしまうというケースです。

これが起こると突然に強い痛みが生じてくるため、子供はお腹を痛がって鳴くようになり、激しい嘔吐症状も伴われます。

痛みはずっと続くわけではなく定期的に収まってはぶり返すということが繰り返され、次第に顔面が蒼白になってきます。

下痢も激しく起こりどろりとした粘血便が出てくることもよくあるので、可能な限り早めに小児科を受診するようにしましょう。

この腸重積は発症してからいかに早く対応するかが重要になる問題なので、夜中や休日であってもためらわずに救急車を呼ぶようにしましょう。

発症から24時間以内に設備の整った病院で治療を受けられれば、肛門から高圧浣腸をすることで腸を比較的簡単に元の状態に戻すことができます。

逆に発症してから24時間以上が経過してしまうと腸閉塞が起こってしまうこともあり、最悪の場合には外科手術によって治療をしなくてはいけません。

腸重積症であるかどうかの判断基準としては、「腹痛」「嘔吐」「血便」の3つがあるかどうかが挙げられます。
このうち「腹痛」と「嘔吐」は比較的早くから発症し、「血便」はかなり進行をしてから見られるというケースが大半です。

離乳期前後から1才くらいまでに発症します

腸重積症にもっともかかりやすいのは離乳期前後です。
また風邪などのウイルス感染があったときに併発することが多いようです。

離乳期~1才までの発症例が大半を占めるものの、それ以外の年齢であっても発症する例は見られているので油断せずにいてください。

なお男の子の方が女の子よりも発症率はかなり高く、患者数は2倍以上にもなります。
非常に珍しい例として赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいる胎児の状態で腸重積症になることもあり、その場合先天性腸閉鎖症を持って生まれてきます。

生後6ヶ月の赤ちゃんが発症した場合、まず急にぐったりとして顔面が蒼白なり、便に粘液に混じった血液を生じます。

お腹が痛い時には赤ちゃんは激しく泣きますが、腸重積の場合にはまるで火が付いたかのように大きな声で泣き出します。
痛みのサイクルがだいたい15分くらいずつで、顔色が悪くなってきたら腸重積を疑った方がよいかもしれません。

もう一つ判断基準となるのが、お腹の右上あたりに固いしこりのようなものができるということです。
このしこりに触れると痛そうにするという場合にはかなり高確率で腸重積症が起きていると考えられます。
腸重積症を発症した子供のうち約10%が再発をすると言われます。