インフルエンザ脳症

毎年冬に流行するインフルエンザによる病状

インフルエンザといえば、毎年のように冬の時期に大流行するやっかいな病気です。
大人にとってもインフルエンザは脅威で、職場内で感染が拡大することにより大量に欠勤者が出ることで仕事が回らなくなってしまうということもよくあります。

まして免疫力の低い子供にとってはインフルエンザは更に深刻で、ただのインフルエンザ症状だけでなくそこから進行したインフルエンザ脳炎となってしまうこともあります。

インフルエンザは別名「流行性感冒」とも呼ばれ、例年の冬~春先にかけての時期に流行をします。
インフルエンザウイルスにはいくつかの型がありその年によって流行するタイプが異なることや、従来までの予防接種では予防できない新種が登場したりと対策に苦労する点がいくつもあります。

インフルエンザの主な症状は、発熱、鼻水、咳、頭痛、関節痛といったようなもので、子供の場合にはこれらの不快症状が重なることにより非常に機嫌が悪くなってしまったりします。

風邪と症状はほとんど一緒なのですが、1つずつの症状が重篤化しやすく、気管支炎や肺炎、中耳炎、急性脳症といった合併症がしばしば引き起こされます。

このうちインフルエンザ由来の急性脳症では、脳が腫れ、呼吸が困難になるといった非常に危険な症状になることも多く、場合によっては死に至ってしまうこともある怖い病気です。

インフルエンザから脳症に進行するのは統計的には1万人に1人とされており、それほど数としては多くはないものの発症してしまうと非常に治療が困難な上、後遺症が残ってしまう可能性もあるのでできるだけ早期に発見しておくことが重要になります。

インフルエンザが脳症になる条件とは

インフルエンザウイルスが体内に入り込むと、まず体の中の免疫力を司る白血球が強く働きます。
白血球がウイルスを攻撃すると、サイトカインという化学物質が生成され体内に放出されることになります。

このサイトカインは健康なときにも体内にあり、細胞の機能を調節するという役割をしています。
ですが急激に体内にサイトカインが大量放出されるようなことが起こると、アレルギー反応と同じような状態が起こりこれがインフルエンザ脳症の原因になります。

このサイトカインの大量発生を「サイトカインストーム」といいますが、これが起こるメカニズムはまだ完全に解明されたわけではなく、完全に予防するということは難しいのが現状です。

インフルエンザが脳症に進行した場合に見られる症状として、けいれん、意識障害、異常な言動があります。
もしインフルエンザの治療中にこれらが見られるようになったら速やかに小児科に行き、対処していくようにしましょう。